湿邪の季節

今日の京都は浙江省を思い出させるように烟っています。蛇行の激しい河川で囲まれている浙江省は雨が多く、一旦曇り始めると昼間でもライトを付けないと高速走行できないぐらいです。運転手は慣れているせいか猛烈なスピードで飛ばします。

 

浙江省も日本も緑豊かで食べ物は豊富ですが、チベット高原のお陰でモンスーン気候になり砂漠にならないそうです。春の黄砂はアレルギー気味の私は苦手ですが地形は意外な恩恵をもたらすようです。そう思うと果物が一際美味しく感じられました。

 

4月の頻脈騒動があってあちこちの漢方薬局を梯子していますが、遠方ですがやっと長くお付き合いできそうなところが決まりました。問診は40分以上かかりましたが、最近の私の度重なる不調は体に余分な水分が溜まっていることが原因とわかりました。

 

今朝も舌が大きめでやっぱり水分が溜まっています。

 

薬局の診断は元々通っていた鍼灸院と同じで、胃腸の働きが弱い、氣が滞留して余分な水分を押し出す力が弱いというものでした。毎年梅雨や秋の長雨になると体調が悪いのですが、今年は雨が多いので春に前倒しされたのかもしれません。

 

今日ははじめて中国鍼にトライしてきます。普通の鍼灸との違いは鍼が太くて長いです。一時期夫さんが脳卒中後遺症で通っていましたが、効き目は電気鍼よりあるそうです。

 

処方薬が悉く合わず東洋医学一本でと決めたのですが、どこにお願いするかはお稽古の先生を探すのと同じぐらい難しいです。

 

鍼灸は小さい頃を除いて、これで四軒目です。直近まで通っていた施術院は電気鍼中心で循環器に不安があるので一旦中止しました。その前に通っていた施術院は基本西洋医学頼みで、アトピーでさえ西洋医学の診察を受けるように言われます。

 

皮膚科に行けばステロイド治療と決まっているのに。。循環器は急を要する場合もあるので内科受診を勧めるのは十分理解できるのですが。。

 

今回の私の湿疹はエステのパックのアレルギーだったので冷やしただけで一週間後に完治しました。こういう治し方は自分でも爽快です。ここで大袈裟にステロイドなどつけていると赤みは退くものの痒みが長引くことは容易にわかります。そういえば前の美容師さんもステロイド教?だったので止めてしまいました。長く通うには方針が似通っていることも大事ですね。

 

漢方薬局については香港の友人のアドバイスもあり、売ったら終わりではなくずっとフォローアップしてくれるところ、それから希少で高価な薬材は急性の時以外は使わず、作用が穏やかで体質改善のためにずっと長く飲めるようなものを勧めてくれることろが良いということでした。

 

ちょうどそういう条件のところが見つかり来週お薬が届くので楽しみです。まあ心臓の苦しさが全くなくなったので余裕で待てます。あとは不眠症に婦人科疾患。。根っこは同じだそうです。

 

不眠症は平安の都人と気持ちを同じくして阿弥陀如来に守ってもらえると考えたら気持ちがふっと楽になります。外祖母は元々は京都の出身で能楽が趣味(能楽は法要に付随する形で演じられたそうです。)だったため、そういう考えに馴染みやすいです。和泉式部藤原頼通も晩年はそうやって過ごしたと伝えられていますが、瞑想などに似ているのかもしれません。

 

能楽はできる限り早く復帰したく、仕事の段取りや体調を見ています。古の人と心を一つにするには能楽しかない気がします。

 

ところで他力本願は誤解されていて、努力を重ねた後足りない分を偉大なる力に委ねるそうです。それは自分でも実感があります。勉強もしないのにいきなりできるようになったりはしません。大成している人は受験が終了しても更なる努力を重ねているような気がします。