古くて新しい二都物語

今朝からお正月気分は吹き飛んで仕事モード全開?私はもぞもぞ。😆

 

夫さん曰く、私は東京から帰ると日帰りでも上機嫌だそうです。京都生まれの外祖母のことを思い出しました。新幹線の京都駅まで迎えに行くといつもこぼれるような笑みを浮かべているのです。

 

これまで最愛の孫に会える嬉しさからと思っていたのですが、本当は違っていたのかもしれません。故郷に帰りたかったのですね。ただ着ていた着物はヒロシゲブルー(歌川広重)のような江戸前?で、私もはんなり系の京風より浮世絵のような彩色の江戸風が好きだったものです。

 

半世紀経つと東京もがらっと変わって、彼女が贔屓にしていたお店が多かった日本橋も外国人が多くなりました。今回宿泊したホテルはスタッフもゲストもほとんどが外国人で、一瞬どこに来たのかわからないほどでした。天ぷらや寿司、鰻、蕎麦の美味しさは健在でしたが、広東料理、タイ料理も引けをとらないぐらいの美味しさでした。誠品書店日本橋では台湾茶が楽しめて良かったです。

 

滞在最後に訪ねた三井記念美術館では三井家所蔵の能面と衣装の展示を鑑賞しました。

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現在お稽古中の悪七兵衛景清の能面もあり、役作りにヒントを得ました。景清はどんな苦痛にも耐える勇士というイメージがあったのですが、能面は生きる屍のように弱々しくぞっとするような哀しさを湛えていました。演じるには草木の一瞬一瞬の伸びを感じるほどの繊細さもまた必要と感じました。

 

衣装は室町から明治までの変遷があり、化政文化のあたりは蘭学や黒船の影響もありエキゾチックで粋で好みでした。

 

三井記念美術館で購入したファイル。昔は越後屋から富士山がまっすぐ望めたのですね。

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やっぱり大好き。富士山。それから古くて新しい日本橋。私のセカンドライフは古くて新しい二都物語にしたいです。
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