今日の謡稽古ですが、やっと「鶴亀」に合格しました。
かなりスパルタでしたが、仕上がりといえば、自分で聴いてまあまあ良い声をしていました。(←自画自賛(笑))
今日から「橋弁慶」ですが、なぜかお師匠がスピードアップしたので、用意していた原本のコピーが足らなくなりました。
「橋弁慶」は五条の橋の袂での弁慶と義経の出会いの話です。
千本の刀をコレクションするために夜な夜な人を襲って刀を奪っていた弁慶が、女装した牛若丸こと後の義経を襲って打ち負かされ、牛若丸の身分を知った後主従関係を結ぶという話が有名ですが、「能楽」では牛若丸が妖怪めいた人斬り役になっています。
弁慶がシテ(主役)になり、どっしりとした太い声を出す設定なので、細い声の私はお腹を鍛えて頑張らないとダメです。
謡もスポーツと同じでプレー?するには基礎運動が必要です。
さて音の上がり下がりには少し慣れてきました。半音何個分上がる、下がると考えたらだいたいうまく合うようです。
ところで今の五条通りは国道9号線ですが、昔は松原通りにあったそうです。
弁慶は五条にある天神に千本刀の願掛けをしていますが、天神の御祭神が「てんじん」と呼ばれ、菅原道真になったのは後世の話で、以前は「てんしん」と呼ばれ、御祭神は日本の国づくりに関わった大己尊命(おおあなむちのみこと、大国主命とも呼ばれます。)と少彦名命(すくなひこなのみこと)だそうです。
現在の五条の天神は五條天神社と呼ばれ、天照大神を加えて御祭神が三人だそうです。こうなると天神が天の神で「てんしん」という気がして来ました。
師匠はてんしんがてんじんと濁点になると強い神様になると仰られていました。
謡は現代語で濁るところを濁らずに発声する場合が多く、特定の言葉が強くならないようにしているのかもしれません。
例えば、夥しいをおびたたしいと発音します。
今度の橋弁慶は最初は現代劇のセリフのような言い方が多く、途中でいきなり古式豊かな雰囲気に変わります。また鶴亀とは違って魅力で先が楽しみです。
正月休みは機会が有れば五條天神社に参詣してみたいです。
それではご訪問をありがとうございました。明日は仕事後にジャズを教える日で頑張ります。