忘れた頃に愛犬のメモリアルフォトが届きました。なんとなく夫さんは辛そうです。
あれから1ヶ月以上経ち、再び犬を飼いたいという気持ちは大幅に薄れました。
一番の理由は自分たちの健康問題です。保護犬の問い合わせをした時に、里親の要件を満たさないと知って驚きましたが、私たちが前期高齢者になった時、新しい子が老年期、終末期を迎えるので、やはりよほどの運と環境が整っていない限り飼えないと思います。
夫さんは大病以来うんと身体が弱くなりました。風邪をひきやすいし、一旦罹ると後遺症と一緒になって症状が重くなるようです。
愛犬がいないと彼が朝の散歩リハビリを続けられるかどうか不安でしたが、結局私が付き合っています。私は運動神経ゼロですが、体力だけはあるようで、一万歩でも余裕で歩けるようです。きっとこれがあるから踏ん張れるのでしょうね。
朝の散歩はメリットが大きく、まず肩こりが消えました。肩こりはマッサージ整体ではなくて歩く、ただひたすら歩くです。昔格安マッサージのセラピストさんに言われたことがありますが真実でした。
先日買った本によりますと、武術で負け役は上級者が担当するそうです。歳を重ねることと似ていて、年々起こっていく不具合に上手く対処していくのは特別なスキルが要りそうです。
私の外祖母は身体が苦しいとなどという愚痴を漏らしたことがなく、更年期などにどう対処していたのかともう少し聞いておくべきでした。
先日担当の美容師さんが東京に行った折、人が多くて進行方向を変えると後ろの人に舌打ちされたと嘆いていましたが、東京暮らしの外祖母が絶妙なタイミングで人をよけていたことを思いだしました。ぶつかりそうな人と瞬時に呼吸を分け合うというか、あれは日本の古武術だと思いました。
能楽の素謡をやっていると外祖母の低い声やひらりとした身のこなしを思い出します。今後の人生、あまり寄り道をせず伝統芸能の深掘りしかないです。