久しぶりのお稽古

今日は久しぶりに謡のお稽古。ペットロスの余韻が残っていた前回と違い、終始落ち着いて臨めました。気分転換に横浜に行って良かったです。

 

今回「吉野天人」はやっと合格。このぐらい細部まで丁寧に練習すると、運転中無意識に口遊めるようになります。

 

次の「大仏供養」も弱吟で、吉野天人のような音の高低差が多く、お師匠が簡単に合格させなかった理由がわかりました。

 

今回も難しいとは思いますが、一度登った道はきっとまた登れると思います。

 

今回のポイントは演じ分け。主人公の藤原景清は仇討ちが目的なので、暗くしっかりと強めに歌います。年配の母親役は人間なので、吉野天人のようなキラキラとした神々しさを出さないように気をつけます。

 

藤原景清平景清とも言い、平の姓を賜るほど平家に重用されたことに恩義を感じ、平家が壇ノ浦で沈んだ後は、平家残党として何度も何度も頼朝暗殺を企てます。

 

この役作りはとても難しいです。

 

印象は低音がやたら多いこと。転調もあり自分のキーをどの音にするか迷います。お師匠のすごいところはいつも同じキーで詠うことで、例え録画して編集しても切れ目を感じさせないぐらい音が安定しています。私は日によってキーが半音上がったり下がったりでなかなか安定しません。

 

それでも新しい先生の下でヨーガをやっているお蔭で息切れは少なくなりました。息を吐く時間を吸う時間の倍にする練習は確実に役立っているようです。

 

私のお稽古事は、謡が弦楽器の表現力を作り、瞑想ヨーガが謡の呼吸コントロールを作っているようです。

 

ところで香港でよく通っていた北角の新光劇場が売却されたようで、広東オペラの行末が心配なところです。一時期レッスンのためキャセイ航空で通っていたこともあり、立派な推し活ですね。現地からの報告によれば香港らしいレトロな建物も喫茶店もどんどん消えているようで残念です。日本の伝統芸能は守りたいです。

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