大仏供養

愛犬はひとまず峠を越したようです。よく寝てくれて今朝は夫さんまでが寝坊して、一番遅く起床する私が皆を起こしたぐらいでした。

 

私は金曜日の疲れが水曜日に出てきて筋肉がこわばって眠れない状況でしたが、昨晩は熟睡。少しずつショックが和らいでいる気がします。

 

それにしても看取りとは大変なもの。。。人も動物も最後は老衰でぽきっと枯れるように逝きたいものです。

 

そういう状態で昨日のお稽古はノリが悪かったのですが、今がちょうど基礎固めの大切な時期なので挫折しないよう自分に強く言い聞かせました。

 

昨日で「吉野天人」は終了しましたが、何度か復習しながら次の「大仏供養」に進むそうです。お師匠に「中途半端にすらっと歌えるぐらいなら、詰まりながらでも正確に歌える方が良い。」と言われ非常に耳が痛かったです。

 

私はその中途半端なタイプで、大人の生徒を教える時もその方針で行きます。ここがいけない、あそこがいけないと重箱の隅を突かれると気持ちが続きません。

 

さて大仏供養も前半は弱吟。音の微妙な上がり下がりが続き難解で前に進めません。昨日学習したのはたった1行です!

 

お師匠は新しいお弟子さんを迎えたようですが、この方が7年のキャリアがあるというのに横のゴマ(上がり下がりを指定する記号)が全く読めず、少なからぬショックを受けているようです。

 

かくいう私も一年オーバーのキャリアですがまだ全然読めていなくて全て丸暗記です。バイオリンをやっていたので音の暗記は得意で目で追う方が苦手です。

 

ただ通っていた教室は、最初に楽譜を見て歌わせるという読譜能力も重視していたところなので、楽譜はさっと読めます。

 

音楽の学習は結局両方とも必要な気がします。ということで今のうちにゴマに慣れておこうと「大仏供養」からは予習の時に音声を聞かずに歌ってみることにしました。

 

大仏供養とは

 

平清盛は何かと反発する奈良の仏教勢力を鎮圧するために、五男の重衡に命じて興福寺東大寺などの寺院を焼き払わせます。いわゆる「南都焼き討ち」という事件ですが、この時貴重な建築物のほとんどが失われ、今残っている建物のほとんどが鎌倉以降に建てられたものです。

 

この後高倉天皇平清盛が亡くなり、木曽から源義仲が上洛し、平家の都落ちは決定的になります。

 

源氏の世になって源頼朝は奈良に新しい大仏を建立しますが、完工式の当日、平重衡の家臣の重清が官人になりすまして頼朝暗殺を企てますが失敗して暗中に消えます。

 

平清盛は迷信に囚われない思考をしていたらしく、墓地の跡地に御殿を建てて住んだり、寺院仏閣を焼き払ったり、陰陽師が活躍した当時では考えられないことをやっています。

 

革新的だったからこそ平城京平安京からの勢力を抵抗勢力として嫌ったのかもしれません。

 

私は祟りや迷信、転生などを信じる方ですが、文化遺産の損失は悔やまれます。