緩みと回路

今日は久しぶりの快晴で気持ちが良かったです。朝はぶるっと来るぐらいの寒さでしたが、このぐらいの方が作業が捗ります。

 

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昨日は出勤前に電動シャッターが壊れて車が出せなくて大変でした。こればかりはJAFも呼べません。幸い知り合いの工務店さんに連絡がついて手動で上げて頂きました。

 

電動シャッターは重いのですが手動でも上がるようになっています。地震などで止まる可能性もあるので日頃から手動の上げ方を調べておくと良いと思います。

 

製造メーカーが来るのは水曜日ということで、しばらく上げたままで待機と思いきや、何もしないのに半日後には作動するようになりました。

 

設置後30年で耐用年数を大幅に上回っていると思いますが、不思議な現象です。巻き取ってしばらく放置した後、切れていた電気回路がつながったのかもしれません。

 

 

我が家は夫の損傷した脳の電気回路をつなげるので必死です。

 

経験豊富な療法士さんにあたったので回復は順調ですが、私の趣味が弦楽器と聞いて、療法士さんが「手の回復なら僕より奥さんの方が詳しいと思うので聞いた方が良いですよ。」と仰ったのでプレッシャーが大です。

 

確かに教えていると相手の脳に新しい回路ができつつあるのを感じます。

 

ピアノのツェルニーもバイオリンのセヴシック教本も目的は五本の指一つ一つを独立させて均等な力で弾かせる訓練です。やりすぎると吐きそうになったりするのは脳を酷使するからですね。

 

夫は左脳を中心に使う仕事だったので左脳が出血しましたが、ピアノの恩師は右脳が出血しリタイアを余儀なくされているので、何事もやりすぎないようにするのが肝要です。

 

私が目指すのはちょいゆる系です。

 

ずっと継続するには緩みもまた必要です。謡にも「緩み」という表示がありますし、プレゼンも数字とグラフが続いた後、緩んだスライドを出すとメリハリが効いたものになります。

 

初心者が音楽の回路を作るためには

 

まずは基本曲を何度も何度も覚える(歌える)まで弾いて常識にする。

以下のような変形パターンをやってみる。

弓の上げ下げやスラーの部分を変えて弾いてみる。(弦楽器の話)

4分音符を8分音符に、8分音符を16分音符にして弾いてみる。

違った調やテンポで弾いてみる。(必ずゆっくりから少しずつ)

リコーダーやキーボードなど別の楽器でも弾いてみる。

 

こういう作業を地道に繰り返すと道が少しずつ幅広くなり前に伸びます。ポイントは千本ノックではなく、こんなふうに変わると楽しみながらやることです。

 

自分の初心者謡や夫のリハビリに応用していて、とにかく簡単でゆっくりから少しずつ難しいものへ、疲れたらすぐに休むようにしています。

 

脳リハビリではお箸でおはじきを拾うものもありますが、その先に大好物があるとパフォーマンスは良いようです。

 

 

ところで私が能楽推しになったキッカケですが

 

祖母が推し活をしていて、母はそれを懐かしむように後期高齢になってゆるく入門しました。7年ぐらいの師事ですがほとんどの謡を知っていたためすぐに馴染めたそうです。

 

私が始めたのはそんなご先祖さま二人を懐かしむ気持ちもありますが、なんといっても犬王の影響が大きいです。一時代天下に名を馳せたというのに伝える記録がほとんど残っていないというのも謎めいていて心惹かれます。

 

私は音楽や舞踊、演劇などが好きですが、いずれも時間芸術で後に何も残らないという儚さがまた気に入っているのかもしれません。

 

能楽のシテ(主役)は必ず消えていく敗者です。

 

物語の犬王と友魚は私の地元に住んでいる設定になり、今のお師匠は平家物語縁の地のご出身です。ここだけの話ちょっと「友魚」に似ています。(爆)

 

着物メーカーの包装なのですが素敵なので貼り付けました。謡は着物を着て行く人も多いのですがまたそのうちに。

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